WiFiとは「見えない電波でのやりとり」

WiFiの仕組みを一言で表すなら、**「ラジオの双方向版」**です。ラジオ局が電波で音楽を飛ばし、ラジオがそれを受け取るように、WiFiではルーターとスマホ・PCがお互いに電波を送り合っています。

コンピュータのデータはすべて0と1の組み合わせ(2進数)で表現されています。WiFiはこれを電波の強弱・波形の変化に変換して空中に飛ばし、受け取った側が元のデータに戻す仕組みです。

2.4GHz と 5GHz の違い

2.4GHzは壁を通りやすく遠くまで届きますが速度は遅め。5GHzは高速ですが障害物に弱く近距離向きです。電子レンジも2.4GHzを使うため、近くにあると干渉することがあります。

電波は空中に飛んでいるため、そのままでは誰でも傍受できてしまいます。そこで現在は**WPA3(またはWPA2)**という暗号化方式でデータを守っています。


地下だけじゃない、3つのルート

「通信ケーブルは地下に埋まっている」——これは半分正解です。実際には設置場所によって3種類の方式があります。

場所 方式 特徴
都市部 地下埋設 無電柱化が進み景観・災害対策に優れる
郊外・地方 電柱敷設 コストが安く今も主流。日本は約3,500万本
国と国の間 海底ケーブル 国際通信の約95〜99%を担う大動脈
山奥・離島 衛星通信 Starlinkなど。ケーブルを引けない場所で活躍

「衛星で飛んでいる」とイメージされがちな国際通信。実態は、海の底を這うケーブルがその大動脈だ。


海の底を走る、地球30周分の光

海底ケーブルの総延長は約120万km(地球約30周分)。太平洋や大西洋の水深数千メートルの深海に敷かれた光ファイバーが、今まさにこの記事の閲覧を支えているかもしれません。

太平洋横断ケーブルは約9,000km以上になるため、途中で光の信号が弱まってしまいます。そのため**数十kmごとに増幅装置(リピーター)**を設置し、電力は両端の陸上局舎から供給しています。1本のケーブル敷設には約3億ドルかかるとも言われ、複数の企業がコンソーシアムを組んで費用を分担するのが一般的です。

日本の主な陸揚げ拠点

千葉県・宮崎県などが国際海底ケーブルの陸揚げ局として機能しています。Googleが関与する「JUPITER」ケーブルは宮崎県串間市からアメリカのロサンゼルス近くまで延びています。


サメに噛まれる、本当の話

「海底ケーブルがサメに噛まれる」——都市伝説のように聞こえますが、1980年代から実際に報告されている事実です。Googleが2014年にサメ対策として防弾チョッキにも使われるケブラー素材でケーブルを補強したと公式発表したことで広く知られるようになりました。

なぜ噛むのか? サメは「ロレンチーニ器官」という微弱な電磁場を感知できる特殊な器官を持っています。ケーブルが発する電磁場を獲物の生体電流と誤認する、というのが最有力説です。ただし完全には解明されていません。

ケーブルの主な敵

  • 船のイカリが引っかかる(最多)
  • 漁船のトロール網が絡まる
  • 地震・土砂崩れなどの自然災害
  • サメなどの海洋生物による噛みつき

件数で見るとサメは少数派ですが、インパクトの強さから話題になりやすいトピックです。


参考になるリソース

  • Submarine Cable Map(submarinecablemap.com)— 世界の海底ケーブルをインタラクティブな地図で確認できる。まずここから。
  • わわわIT用語辞典「海底ケーブル」 — キャラクターと糸電話の例えで直感的にわかる。初心者向け。
  • IIJ広報誌「インターネットはどのように世界とつながっているのか」 — ネットワークエンジニアによる信頼性の高い解説記事。
  • KDDI「海底ケーブル物語」 — 日本初の太平洋横断ケーブルの歴史から現在まで。当事者企業ならではの読み物。